花粉症・アトピー・喘息等のアレルギー疾患を治す!

アナフィラキシーとは?

アナフィラキシーで死ぬこともある!?

アナフィラキシーの危険性食物アレルギーで起こる症状の中で最も重症なものがアナフィラキシーです。アレルギーの症状には皮膚や粘膜系、呼吸器系、循環器系、消化器系、神経系の症状があり、それぞれの臓器では軽いものから重いものまで様々な症状があります。

アナフィラキシーの症状は多種多様ですが、もっとも多いのは、じんましん、赤み、かゆみなどの「皮膚の症状」。次にくしゃみ、せき、ぜいぜい、息苦しさなどの「呼吸器の症状」と、目のかゆみやむくみ、くちびるの腫れなどの「粘膜の症状」が多いです。そして腹痛や嘔吐などの「消化器の症状」、さらには、血圧低下など「循環器の症状」もみられます。

2つ以上の重いアレルギー症状が同時に起こった場合、アナフィラキシーの疑いがあります。たとえば全身のじんましんとぜん鳴が起こったときや、繰り返し吐いて同時に動悸がするときなどがアナフィラキシーにあたります。

さらに血圧が下がって、意識がもうろうとした症状もみられたときはアナフィラキシーショックといって、起こったらできるだけ早く適切な処置や治療をしないと生命に危険が生じます。アナフィラキシーショックのことを単に「アナフィラキシー」と省略して呼ぶこともあります。

アナフィラキシーの原因

即時型アレルギーを起こす食物すべてにアナフィラキシーを起こす可能性があります。

その原因として最も多いのは鶏卵です。アナフィラキシーの原因というとピーナッツやそばが多いというイメージがありますが、鶏卵アレルギーは軽症から重症まで含めた人数が一番多く(食物アレルギー全体の約3分の1)、アナフィラキシーを起こした人の中でも鶏卵アレルギーが最多となっています。

ピーナッツやそばは即時型アレルギーを起こす人数が少ない(食物アレルギー全体の数%)ですが、鶏卵などと比べるとより重症のアナフィラキシーを起こす人の割合が多いと考えられています。

同じ食物に対してアナフィラキシーを起こす場合でも個人差が大きく、加工品をほんの少し食べただけでもアナフィラキシーショックを起こす人もいれば、たくさん食べたときだけ症状を起こす人もいます。

食べ物以外にも蜂、ラテックス(天然ゴム)、薬のアレルギーや運動などが原因となることもあります。

特に運動の場合には「食物依存性運動誘発アナフィラキシー」といって、特定の食物を食べてから運動をした時にだけアナフィラキシーが起こる方もいます。

この場合は食べただけや運動しただけでは症状がないので、最初にアナフィラキシーを起こして初めて食物アレルギーに気づかれることがほとんどです。

アナフィラキシーの起こる仕組み

アナフィラキシーは即時型アレルギー症状のひとつなので、発症には免疫システム深く関わっています。

アレルギーの原因アレルゲン(抗原))が体の中に入ってくると、体の中ではそのアレルゲンに対するIgE抗体が作られます。そして、このIgEができることが記憶されます。

次にアレルゲンが再び体に入っていると、IgEアレルゲンが結合し、これが、肥満細胞などを刺激し、ヒスタミンなどの化学物質が出て、この物質が、急激なアレルギー反応を起こして、アナフィラキシーになるのです。

ハチ毒アレルギーを例にしてみます。

ハチ毒アレルギーでアナフィラキシー

ハチに一度刺される

体の免疫機構がハチ毒をアレルギー物質として記憶する

再度刺されると過剰反応し刺されてから数分から15分以内にアナフィラキシー症状が出現。

ヒスタミンなどの化学物質が大量に出る=アレルギー反応

アナフィラキシーの予防

アナフィラキシーを予防するにはアナフィラキシーは即時型アレルギー症状のひとつなので、症状を起こさないためには原因となるものを食べない(接触しない)ことが必要です。

ですので、まずは何を摂取・接触した時に、症状が出るかを知っておくことが重要です。アレルギーには遺伝性もありますので、血縁家族に同様の症状があるかないかも知っておいた方がいいでしょう。

また、血液検査で原因が判ることがあります。ただし、負荷試験は、症状を誘発させる検査です。薬で回復するとはいえ、命の危険を冒すことになるので現在はあまりされていません。

症状が出たら、一刻を争います。そのため、原因をしっかりとつきとめて、普段から気をつけておくことが大切なのです。

例えば、ソバでアナフィラキシーがある場合、普段から食べ物の成分に注意が必要です。うどん屋でもソバを商品として出していて、同じ鍋でゆでている場合、ソバの混入で、うどんを食べているのに症状が出てくることがあります。

アナフィラキシーの治療

もしアナフィラキシーが起こってしまった場合には、その症状を抑える薬が必要となります。アナフィラキシーの症状を抑える薬として、速効性があり効果も高いアドレナリンの筋肉注射が第一に選択されます。

このほかにじんましんや痒み、鼻水を抑えるための抗ヒスタミン薬(抗アレルギー薬)や、遅れてでてくる症状を予防するためのステロイド薬などの飲み薬を一緒に使用する場合もあります。

またアナフィラキシーの症状は一旦治まったように見えてから再び症状がでてくる可能性(二相性反応)もあるため注意が必要です。

アドレナリンはアナフィラキシー症状が起こったら、なるべく早く注射すべき薬です。症状が起こったら医療機関を受診する前にすぐ注射できるよう、アドレナリン自己注射液(エピペン®)が世界中に広まっています。

アナフィラキシー用アドレナリン自己注射液(エピペンR)

平成17年3月から日本でも食物アレルギーの患者に処方されるようになったアドレナリン自己注射液は、ペンタイプの薬で1回のみ使用できるようになっています。実際に注射をするのは症状がでている患者本人やそばにいる家族であるため、その可能性がある全員が注射の打ち方を知っておく必要があります。

処方を受ける際には医療機関での説明やホームページなどにある動画などをみて打ち方を確認し、いざというときに備えて付属の練習具(トレーナー)で普段から練習しておくのがよいでしょう。

幼稚園や学校で症状が起こった場合にはその場にいる教職員が打つ可能性もあり、「学校のアレルギー疾患に関する取り組みガイドライン」や「保育所におけるガイドライン」にも書かれているため、現在多くの自治体や学校で研修会が行われています。

アドレナリン自己注射液は、アナフィラキシーを起こす危険性が高い人と医師が判断した患者にのみ処方されます。現時点では不特定多数の人に使用するための「置き薬」として学校や園単位に処方されることはありません。

また他の患者に処方された薬を、アナフィラキシーが起こっている別の人に使用することも認められていません。アドレナリン自己注射液は処方されたらカバンに入れて持ち歩く、保健室に置いておくなど常に患者さん本人の身の回りにある状態にしてください。

このほかアドレナリン自己注射薬を使用した後は速やかに医療機関に受診しなくてはいけないなどいくつかの注意点があります。詳しくは処方を受ける際に担当医師と相談してください。

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