花粉症・アトピー・喘息等のアレルギー疾患を治す!

アレルギー性鼻炎の治療

アレルギー性鼻炎の治療はアレルゲンの除去から

花粉症を含めたアレルギー性鼻炎は近年増加傾向にあります。原因のひとつに抗原(アレルゲン)の増加が考えられています。抗原(アレルゲン)とは、花粉やダニなどアレルギーの原因となる物質のことです。

現代の住宅は気密性が高く、ダニやほこりなどのハウスダストが室内にまん延するようになりました。また、スギの植林が盛んになりスギ林が多くなるにつれてスギ花粉症を患う人も増加しています。

アレルギー性鼻炎が増加しているもうひとつの原因は環境や生活の変化です。大気汚染により気道が刺激され呼吸器系のアレルギー疾患にかかる可能性が高くなり、ストレスなどが身体の免疫機能に悪影響を及ぼすことも多くなりました。

交通量の多い道路沿いや工業地帯などの大気汚染がひどい地域では、住宅地よりもアレルギー性鼻炎が多いといわれています。また花粉症では、原因となる植物や木が生えている場所や花粉が飛散する風向きなどが影響します。

また、食生活の欧米化がアレルギー疾患に悪い影響を与えると考えられています。

アレルギー性鼻炎も含めたアレルギー疾患治療では、まずアレルゲンの除去が第一です。

アレルゲン除去方法は以下の通り。

室内塵・ダニの除去

(1) 室内の掃除には排気循環式の掃除機を用いる。1回20秒/m2の時間をかけ、集に2回以上掃除する。
(2) 敷物のソファ、カーペット、畳はできるだけやめる。
(3) ベッドのマット、ふとん、枕にダニを通さないカバーをかける。
(4) 部屋の湿度を50%、室温を20~25℃に保つよう努力する。

●スギ花粉の回避

(1) 花粉情報に注意する。
(2) 飛散の多い時期の外出を控える
(3) 飛散の多いときは窓、戸をしめておく。
(4) 飛散の多いときは外出時にマスク、メガネを使う。
(5) 表面がけばけばした毛織物などのコートの使用は避ける。
(6) 帰宅時、衣服や髪をよく払い入室する。洗顔、うがいをし、鼻をかむ。
(7) 掃除を励行する。

ペット(特にネコ)アレルゲンの減量

(1) できれば飼育をやめる。
(2) 屋外で飼い、寝室に入れない。
(3) ペットと、ペットの飼育環境を清潔に保つ。
(4) 床のカーペットを止め、フローリングにする。
(5) 通気をよくし、掃除を励行する。

アレルギー性鼻炎の薬物療法

原因を明らかにした上で、生活上のアドバイスをすると同時に症状を改善するためにによる治療を行います。

アレルギー性鼻炎の治療には、ケミカルメディエーター遊離抑制薬、ケミカルメディエーター受容体拮抗薬。Th2サイトカイン抑制薬、ステロイド薬が一般的に用いられます。

アレルギー性鼻炎用抗アレルギー薬

(1)ケミカルメディエーター遊離抑制薬

効果はマイルドですが連用により改善率が上昇します。鼻閉にもやや効果があります。眠気の副作用がなく、全体に副作用が軽微です。
商品名:インタール、リザベン、ソルファ、アレギサール・ペミラストン

(2)ケミカルメディエーター受容体拮抗薬

I ヒスタミン拮抗薬(抗ヒスタミン薬

商品名:
第1世代 ポララミン、タベジール
第2世代 ザジテン、アゼプチン、セルテクト、ゼスラン・ニポラジン、ダレン・レミカット、アレジオン、エバステル、ジルテック、リボスチン、タリオン、アレグラ、アレロック、クラリチン、ザイザル

第2世代の抗ヒスタミン薬は第1世代に比べて中枢鎮静(眠気)、抗コリン作用などの副作用が少なく、効果発現は遅いが持続が長く、鼻閉にもやや効果が見られ、全般改善度がややよいという特徴があります。第1世代は抗コリン作用のため、緑内障、前立腺肥大には禁忌です。

II トロンボキサンA2拮抗薬

商品名:バイナス

アレルギー性鼻炎における鼻粘膜血管透過性亢進や鼻腔抵抗上昇に対する抑制作用を持っており、鼻閉の改善に効果があります。くしゃみ、鼻汁に対しても効果が見られます。効果発現は緩徐でピークに達するまで4~8週間かかります。血小板凝集能を抑制するため抗血小板薬、血栓溶解薬、抗凝固薬との併用に気をつけなければなりません。

III ロイコトリエン拮抗薬

商品名:オノン、シングレア・キプレス

ロイコトリエンアレルギー性鼻炎における鼻粘膜血管透過性、鼻粘膜浮腫に関与するケミカルメディエーターの1つであり、その拮抗薬は鼻粘膜の腫脹を抑制し、鼻閉を改善します。その効果は第2世代抗ヒスタミン薬より優れており、内服1週間後くらいから認められます。

(3)Th2サイトカイン阻害薬

商品名:アイピーディ

ステロイド薬

I 局所用 アルデシンAQネーザル、リノコート、フルナーゼ、ナゾネックス、エリザス

II 経口用 セレスタミン

ステロイド薬アレルギー性鼻炎において気管支喘息と同様、抗炎症薬として効果が見られます。局所用のステロイド点鼻薬はいずれも微量で局所効果が強く、吸収されにくく、吸収されてもすぐに分解されるため全身的副作用が少ないという特徴があります。

効果発現が早く確実で、アレルギー性鼻炎の3主徴に等しく有効です。効果は投与部位のみに発現するため左右に同じように噴霧しなければなりません。ステロイド点鼻薬で制御できない重症例に対してステロイド薬の内服を行うこともあります。

抗ヒスタミン薬との合剤であるセレスタミンがよく使われますが、ステロイド薬単独でも使用されます。アレルギー性鼻炎に対するステロイド内服薬はその副作用を考えると、短期の使用にとどめるべきです。

自律神経作用薬

(1)α交感神経刺激薬

商品名:プリビナ、コールタイジン、ナーベル、ナシビン、トーク

アレルギー性鼻炎の鼻閉は鼻粘膜のうっ血、浮腫、結合織増生などにより起こりますが、交感神経刺激薬はうっ血に有効で、主として点鼻薬として用いられます。

本薬剤により鼻粘膜血管が収縮し、鼻閉は一時的に改善されますが、連用すると効果の持続は短くなり、使用後反跳的に血管が拡張し、かえって腫脹が増悪するようになります。

実際の使用に際しては、鼻閉が強い患者に対して即効性を期待すると同時に、鼻内通気を改善し局所ステロイドが鼻粘膜全体に十分に散布されるように、局所ステロイドの使用10~30分前に1日、1~2回使用し、1~2週間をめどに局所ステロイドの効果発現とともに休薬するようにします。

アレルギー性鼻炎の特異的免疫療法(減感作療法)

また、免疫療法である減感作療法を行うこともあります。抗原の抽出液を皮下注射する治療法で、低濃度・少量から始めて、徐々に濃度と量を増やしていきます。

除去が可能なアレルゲン(食物、ペット、ソバガラ枕など)については通常行いません。

治療法は皮下注射で行います。治療期間は少なくとも2~3年をみなければなりません。中止しても効果は数年以上持続する例が多いといわれています。

特異的免疫療法の特徴

・長期寛解や治癒が期待できる。
・効果発現が遅い。
・長期の定期的注射が必要である。
・稀ながら重篤な副作用(全身性アナフィラキシーショック)を起こす。
アレルゲンの特定が必須である。

アレルギー性鼻炎の手術

手術療法の第一の目的は鼻づまりの改善です。保存療法で改善せず、血管収縮性点鼻薬に反応の悪い人が適応となります。

1.鼻粘膜の縮小と変調を目的にした手術:電気凝固法、凍結手術、レーザー手術法、トリクロール酢酸塗布
2.鼻腔通気度の改善を目的とした鼻腔整復術:粘膜下下鼻甲介骨切除術、下鼻甲介粘膜切除術、鼻中隔矯正術、高橋式鼻内整形術、下鼻甲介粘膜広範切除術、鼻茸切除術
3.鼻漏の改善を目的とした手術:vidian神経切除術

アレルギー性鼻炎に対して特に症例が多いの手術がレーザー手術です。レーザー治療は、薬物療法体質改善療法などの保存的治療法に抵抗性を示す通年性のアレルギー性鼻炎季節性のアレルギー性鼻炎花粉症)に対して有効です。

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